高校生のとき、タイガースファンとして、また、掛布のファンとしてのピークを迎えた。
そう、1985年のリーグ優勝と日本一。
生まれて初めて、自分が応援している球団が優勝するという体験をした。
想像していた以上の喜びで、優勝するということがあんなにも嬉しい出来事だとは思わなかった。
なにせクラスにもう一人、猛烈な虎キチがいたから盛り上がったのなんの。
高校生ともなると、野球の面白さもだいぶ分かるようになっていたから余計に感慨深かった。それまでの人生で横浜以外のチームが優勝するところは見ていたので余計に・・。
おまけにその年の秋、ちょうど修学旅行があって、自由行動で甲子園に行ったなぁ。もちろん、関東民のタイガースファンとしては甲子園をこの目で見たのも生まれて初めてだった。
シーズンは終わってたけど、やっぱり感動した。「あぁ、これが “あの” 甲子園球場かぁ~」って。あの頃はまだ、球場全体が蔦(つた)の葉っぱが覆われていた。
あの年のタイガースはなんといっても、真弓、バース、掛布、岡田。
85年のタイガースの打線は今もって最強の打線だったと、当時を知るファンなら必ずそう思ってるはず。
ただ、あの頃はまだラッキーゾーンがあったんだよな。リリーフ陣は凄かったけど、先発陣はイマイチで、とにかく打線が頼りだったから「ラッキーゾーンがなかったら優勝してないかも・・」
いま思えばね。
でも、ラッキーゾーンが撤去されたのは91年で、そもそも、「ラッキーゾーンがなかったら」なんていう話はそのときまで出なかったけど。
まぁ、とにかくあの年に人生で初めての経験をした。しかも、大好きな掛布のいるタイガースで。
優勝した年の掛布はキャリアハイってわけではなかったけど、掛布が活躍して優勝を味わえたのは最高だった。
ファンとしてはホント、冥利に尽きた。
もちろん、掛布が選手として活躍する、最初で最後の優勝になるってことをあのときは知らなかったけど・・