高校生の時に、リーグ優勝というものを初めて経験して、ますますタイガース熱が上がるはずだったけど、正直、あの後は醒めていったな。
高校を卒業して遊びたい盛り、時を同じくしてチーム成績が右肩下がりになったとのも原因だったけど・・・
なんといっても、タイガースへ情熱が醒めた大きな原因は、
“ 掛布の引退 ”
ツラかった。でも、少しは大人になってたし、なんとなく察していたから「田淵のトレード」よりは少し我慢できたかな。
というより、いま思えばあの直後は野球を避けるようになってた気がする。掛布がいないツラさを紛らわすために。
93年にJリーグが始まって、それから何年かは「野球を観てるのはもう古い」みたいな風潮があった。
その頃からはもう確実に野球が国民的スポーツではなくなっていった。
私も「これからはサッカーを観よう」と思った。そして、どうせ応援するなら今度こそ地元のチームだと考えてご贔屓は横浜マリノスを選んだ。
でも違ってた。まぁ、いまでもサッカーは好きだけど、なんか違った。
プロスポーツは地元のチームを応援すると盛り上がるらしいけど、マリノスを応援しても気持ちは盛り上がらなかったからそっちも違う。
同時に「あぁ、やっぱり野球の方が好きなんだなぁ」と、自覚をしたものだ。
野球以外にまともなプロスポーツがなかった子供時代、周りがみんな観てるから観てたという人は、もう野球なんて興味ないんだろう。
あの頃のようには熱心じゃなかったけど、私はそれでもやっぱりタイガースの試合結果は毎日チェックしてたな、ずっと。
で、そのあとは2003年と2005年に優勝するわけだけど、まぁ、“あのとき” ほどは嬉しくなかった。
野村や星野が監督をやると聞いたときはわワクワクしたし、金本が広島からFAで移籍すると聞いたときもワクワクした。
実際、野村監督や星野監督の功績は大きかったし、金本の貢献度も期待以上のものだった。
ただ、テレビでタイガース戦の中継があればたまには観たけど、それほど夢中にはならなかったな。
掛布を応援してたときのようには。
もう社会人になってたし、野球観戦以外にも楽しいことが世の中にたくさん転がってたから・・・