どうやら金本監督は、「サード 大山」「セカンド 鳥谷」でシーズンに入るという方針を固めたようです。
昨年から今年にかけて、大山には二遊間のどちらかを守らせると言ってきましたがここで方向転換。あまりにも大山のバッティングが際立っているからどうしてもフル出場させたくなったというわけですね。
もちろんこれは、大山のセカンドの守備に不安があるということではなく、あくまでも守備の負担を減らしたいということだと思います。
そして同時に、今回の決定には「今の段階では安芸にいる上本よりも大山の評価の方が高い」という意図もみてとれます。
大山を軸に、鳥谷と上本を天秤にかけたと。
意外に良い構想かも
想像するに・・
とりあえず大山を当面はレギュラー(スタメン)で使いたい。でも、せっかくのバッティングの良さがセカンドの守備の負担が原因で死んでしまうのはもったいない。
じゃあ、一応は本職でもあるサードに置いて守備への負担を減らそう。鳥谷だったらセカンドもできるでしょ。
とするとセカンドの上本は?
大山を開幕からしばらくはサードに置くなら、当然、鳥谷と上本のどちらかをスタメンから外すしかない。
でもさすがに鳥谷をスタメンからは外すという選択肢は問題あり。(球団の事情もあるし・・)
じゃあ上本は鳥谷の休養日のバックアップに使うしかないか・・・
しかも鳥谷がセカンドにいれば、ショートはある程度冒険できるだろう。(まだ守備への不安が残る糸原とか・・)
という流れがになったのかと。
さらに、大山はあくまでも期待値が大きいというだけで、シーズンに入ってからはどうなるか分からない。で、極度の不振に陥ったときは鳥谷にサードに戻ってもらってセカンドは上本というオプションもある。
しかも、サードが鳥谷じゃなければ陽川のつけいる隙があるかもしれない(鳥谷は連続出場とかもあるし)。
そう考えるとなかなか良い構想に思えてきます。
でも複雑だな、ウエポンも見たいし大山も見たい、もちろん鳥谷がいないタイガースはいまのところ想像がつかない・・、おまけに扱いはヒドいし。
う~ん、まぁ逆に、これがいまのタイガースにおける「選手層の厚さ故の悩み」ですね。
どちらにしても、この3人が同時にスタメンというのはありえない(大山か鳥谷がショートをやる以外)わけだから、開幕までには誰かが落ちるのは避けられない。もちろん外野についてもまったく同じだし。
ただ、一つだけ言えるのは、大山の “サードからの品のある送球” が見られるのは嬉しいということ。
そして将来的に、打撃の方である程度の数字が計算できるところまで成長すれば、チーム事情によってはまた改めてセカンド(ショート)にチャレンジすればいいのかな。
要するに今回の決定は、このキャンプで大山の打撃の成長が守備の成長を大幅に上回った、しかも想定よりかなり早く上回ったということでしょう。
きのうの大山のインタビュー、サードに決まったことで「一段と気持ちが引き締まる想い」でいるのが伝わってきましたね。